旧耐震物件ではありますが、広尾駅を最寄り駅とする西麻布のマンションが競売に出ています。
築５０年と再築も近い将来起きそうな年数の物件ですが、利回り次第では面白い物件だと思いますので、投資戦略と練りつつ取得価格を想定してみたいと思います。
まずは場所の確認です。
Google Map
外苑西通りから1本西側に入った通りに面しており、周辺はお洒落なバー・レストラン等が１F路面沿いにあり、広尾駅から当物件までには高層高級マンションも多く見られます。
対象地北側は、パークハウス麻布霞町への侵入道路となっていました。
以下が物件概要です。
専有面積は賃貸募集HPから対象物件と同じ間取りの部屋がありましたので、こちらの面積を採用しています。
以前もご説明しましたが、登記簿面積と一般的に使われている建築基準法の面積は異なりますのでご注意ください(詳しい説明はこちらの記事の中をご参照ください)
また２０２０年８月現在においては、現賃貸借契約が期間満了となっておりますが、その後更新されたかという情報はございません。
なお、土地の権利は敷地権登記が制定される前の建物であることから、土地の共有という形で敷地利用権が設定されています。
現地調査の際に特に気になったのが、オートロックが無い事です。近年のマンションであれば必須の設備であり、また後から付けている古いマンションも多くありますが、このマンションの場合付いていませんでした。
おそらくですが、SOHOでの利用を認めている事から来客等が頻繁にある事から、敢えて付けていないのか、或いは郵便受けがエントランスドアの中に設置されている事から物理的に設置が難しいのかと感じました。
共用部廊下等はペイントの塗り直し等がされておりましたが、扉からはその築年の古さを感じられます。
評価書についております、間取り・内部写真です。
少ない写真からでは判別不明ですが、ある程度は内部設備等のリニューアル工事がされているのではないかと推測します。
では、物件の取得価格の算定に移ります。
現行賃料は１４万円/月（１１，４３０円/坪）ですが、同マンションでの事例・周辺事例からもう少し取れるのではないかと考え、坪１３，０００円、１５９，０００円/月と想定しました（内装のグレードが不明なので、詳細検証が出来ないのが難点です。）
対象物件の賃料水準が
続いて、売却金額の査定です。
本物件の場合、自用での取得も考えられますが主要な需要としては投資用と考え、収益ベースで試算し専有単価で事例との比較検証をしています。
同一マンション内での取引事例を見ますと、２８０万円～３００万円/坪といった感じですが、現在２物件販売しているものを見つけました。
特に事例４の価格が過去の事例と比較しても安く感じられます。１階であることによる要因以外、売り急ぎ等があるのでしょうか？
売却時のグロス利回り：５．６％、専有単価を２７６万円/坪とし、売却金額を３，３９０万円と査定しました。
これを元に購入価格を
２，５００万円 （２０４万円/坪）
と試算しました。
売却基準価格の１．５１倍と過去の競売実績から見るとやや強めの数字ではありますが、この水準には達すると思われます。
入札結果が出ましたら、改めて報告いたします。
ご質問・問い合わせ等がございましたら、下記までお気軽にお問い合わせください。
仲田リアルエステート㈱
０８０－６６３１－３９３９
nakata.re@outlook.jp
２０２０年９月３日追記
昨日競売結果が発表されました。
落札金額は、
２，５８９万円
でした。
とマーケット水準の読みは正しかったのではないかと感じます。
入札者数は３３で、法人が落札したことを記載しておきます。
次回以降、競売の参加に際して評価等の依頼がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
仲田リアルエステート㈱
０８０－６６３１－３９３９
nakata.re@outlook.jp
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