超駅近の店舗ビルが出ました!
場所は、東京メトロ丸ノ内線の「新大塚駅」で、住所は文京区大塚です。
場所の派手さはありませんが、地下鉄でも1位・2位を争う便利さ・駅を有する丸ノ内線で、この新大塚駅はJR山手線「大塚駅」からも徒歩9分という立地となっています。
春日通りに面しており、駅を出ればすぐに物件が確認出来ます。
では物件内容を確認していきたいと思います。
敷地は15坪で、容積率を使い切っていない3階建の建物となっています。
当初、EVを設けるのは費用対効果が見込めないことから3階建としたのかと思いましたが、「評価書」にて前面の春日通りは道路拡幅の都市計画決定がされているとの事ですので、建物の階数制限が掛かり3階建までしか建てられない事となります。
下の写真の通り同じ通り沿いの建物が2階・3階建となっており、後ろに下がっている建物が高層となっているのはこの建築制限の為です。
なお、本物件は敷地全体が拡幅予定地とはなっていますが、事業実施の時期は未定との事です。
築24年経ってはいますが、駅前店舗でありテナント入居に際して内装を一掃するので大きなネガティブポイントとはなりません。
本物件の場合、駅前店舗の定番である不動産屋が入居しています。
(競売資料の場合、なぜか賃貸面積の記載がありません。上記階段部分を控除した想定としています。)
1Fはお馴染みの賃貸マンション仲介のエイブルです。
坪3万円という賃料は、15坪弱の面積ですので総額の点から妥当な気がします。
2階のテナントは「ストレッチクス」という名称でストレッチ専門の施術を行っている店舗(他に東京4店舗、滋賀県1店舗)と物件概要書には記載がありましたが、契約が今年5月で満了となっておりまた現地調査時点で2階へのアクセスする扉が閉まっていたことから、退店したものと推測されます。
(コロナの影響を大きく受けているのでしょう)
建物にEVは無いものの、外階段でダイレクトに店舗に行けるアクセスの良さ、面積が小さいことから再度テナントは見つけられるものと思います。
3階は自宅として使用していたと記載されています。そのまま1LDKの住居としても貸せるとは思いますが、来店型店舗とした方が賃貸需要は見込めるでしょう。
では、取得価格の出していきたいと思います。
評価書の土地価格は1,320,000円/㎡・436万円/坪と試算しています。
路線価で1,040,000円/㎡ですので、ほぼ公示価格水準で見ている事となります。
建物残存価値を1,070万円として、土地建物の積算価格を6,512万円と試算しています。
また収益価格については、空室損失後の賃料合計を6,477千円/年≒54万円/月と見ていますが空室率を10%とすると、3F賃料が発生していない現行賃料と同じとなりますので、かなり保守的に見積もっているように見受けられます。
経費率を21.7%として還元利回りを8.0%として求められた価格が6,339万円です。
まず本物件の主たる需要者は、投資用目的で購入する人・会社であると思いますので収益価格を中心とする価格となります。
想定賃料としては、下記の通りとしました。コロナ禍の現状を反映し、賃料はやや保守的に見積もっています。
PMフィー5%、建物管理費(管理するところが無いので不要かもしれないです)等計上し経費率を22.6%とした場合の純収益(NOI)を、6,819千円/年と試算しています。
売却金額はグロス7.1%、NOI利回りで5.5%、専有単価316万円/坪としました。
以上から、取得費用・売却費用・売却利益水準を考え、入札金額を
7,500万円
(想定グロス:11.7%、専有単価191万円、基準価格比:1.62倍)
と想定しました。
なお、本物件の最大のリスクは都市計画道路です。
公示価格水準で5,790万円はでていますが、当該道路が事業実施され収益価格で売却出来ないとすると売却益が取れないどころか、損失を被るリスクもあります。
競売落札後、早急に(家賃が低くても)リースアップして短期売却するシナリオが良さそうな気がします。
仲田
080-6631-3939
2020年10月21日追記
待ちに待った開札となりました本日競売サイト(BIT)を訪れ売却結果を見ました。
ですが、
取下
という2文字のみでした。
好立地の物件ですので、競売期間中に任意売却が成立したのではないかと思料します。
また面白ろい物件があれば入札金額査定をしていきたいと思います。
仲田
080-6631-3939
No responses yet