人気のお店が多い麻布十番駅から徒歩1分という好立地の店舗ビルが入札予定です。

 

場所はこちらです。

1階には

「DUMBO Doughnuts and Coffee」

というお洒落なドーナツ🍩を販売するお店が入っています。

 

建物平面図です。

上記写真に写っている4階部分の物置がルーフバルコニーに増築されています(未登記)。なお地下1階に所有者使用の物置もあります。

各階面積は、下記の通りです。

1階:59.75㎡ 店舗&事務所
2階:61.89㎡(2DK)
3階:61.89㎡(2DK)
4階:47.94㎡
地下1階:11.62㎡

 

使用状況としては、1階事務所・2F住居・4F物置は所有者が使用、1F店舗、3F住居、4F住居賃貸は賃貸されています。

なお、1F店舗は所有者から転貸人に賃借されていますので、競売で落札しても当該転貸借は対抗出来ますので、転借人(店舗)のエンド賃料を得ることは出来ません。

 

 

では、入札金額の査定に進んでいきたいと思います。

まずは最有効使用の判定です。建物の築年数・容積率を使い切っていない点からも、再建築がベストであり、建物用途としては1F店舗・その他は住居が最有効使用と考えます。

容積率500%をフルに使った建物の想定は下記の通りです。

有効率を83%、賃料単価は1F店舗を@30,000円、基準階マンションは24.7㎡の部屋を@15,000円、112,000円で貸す想定としました。

安定時空室損失▲5%、経費率▲25%、出口CapRateを3.5%とした

土地建物価格が420百万円。

これに開発利益▲20%を控除した金額が

350百万円。

建築費を120万円/坪を控除した土地価格が

200百万円 坪816万円 163万円/種

となりました。

 

この金額ですと、売却基準価格の1.36倍、評価書の更地価格単価:803万円/坪とほぼ同じ水準となります。

SOHOないし、ネイルサロン・エステと言った来店型事務所・店舗用途を誘致することで、基準階の賃料をもう少し伸ばせると思いますが、現況テナントの立ち退き費用・解体費用等を考慮すると、入札金額は更に落ちるかもしれません(上記試算には含めていません。)

 

なお敷地面積が小さいことから、建築費が割高となる事を考慮すると思ったよりも数字が伸びないように感じました。

 

結果がどうなるか、9月16日の入札結果を待ちたいと思います。

 

仲田リアルエステート㈱

080-6631-3939

nakata.re@outlook.jp

 

2020年9月16日追記

入札結果ですが、

201百万円

で法人が16者の競争に勝ち抜き落札したと発表がありました。

 

解体費用等を考慮すると、落札者はより高く取れるテナント構成・投資戦略で臨んだのではないかと感じました。

 

 

仲田リアルエステート㈱

080-6631-3939

nakata.re@outlook.jp

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3 Responses

  1. 楽しみにいつも拝見しています。競売素人なのですが、この麻布十番物件の詳細を見ると土地・建物ともに共有者がいるようですが、今回入札して落札された際には全ての所有権が購入者に移転されるのでしょうか?解説いただければ幸いです。宜しくお願いいたします。

    • 本記事をご覧頂きまして、ありがとうございます。
      ご指摘の通り、本物件は土地・建物共に共有となっておりますが、本競売では全持分の売却(完全所有権)となっています。
      売却対象が全部なのか共有持ち分なのかについては、裁判所へ問い合わせ頂いて確認する事も可能です。

      • ご返信ありがとうございました。なかなか出ない立地で興味がありました。これからも楽しみにしております。ありがとうございました

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